オフィスのWi-Fiルーターの交換時期は?2つの寿命!
現代のオフィスでネットワークを構築するとき必要不可欠なのがWi-Fiルーター。
LANケーブルで接続する有線LANと併用することで、業務を効率的に行うことができます。
しかし、Wi-Fiルーターも精密機械なので、いつかは消耗して交換する必要があります。
そこで、Wi-Fiルーターはどのタイミングで交換すればいいのか?
基本的にWi-Fiルーターにも他の機器と同じように”寿命”があり、そのタイミングを見極めて交換するのがベスト。
ここからは、Wi-Fiルーターの交換時期についてお話していきます。
1.Wi-Fiルーターの2つの寿命と交換のタイミング
Wi-Fiルーターは企業などの組織のオフィスでの利用はもちろん、今では一般のご家庭でも必需品になっていますよね。
そんな、Wi-Fiルーターの耐用年数はご存知ですか?
Wi-Fiルーターだけでなく、あらゆる製品には国税庁によって耐用年数が定められており、Wi-Fiルーターの耐用年数は「10年」となっています。
耐用年数は「その機器が使用に耐えられる年数」なので、交換する1つの目安になります。
Wi-Fiルーターの2つの寿命とは?
しかし、耐用年数はあくまで目安なので、設置している環境や使い方次第で寿命は短くもなり長くもなります。
そのため、パソコンやWi-FiルーターのようなOA機器では、
- 機械的寿命
- 規格的寿命(通信規格&セキュリティ規格)
と、2つの寿命が交換の目安として考えられています。
➀機械的寿命
Wi-Fiルーターは、基本的に1度設置すれば24時間365日稼働し続けるので、当然消耗していきます。
法律では耐用年数10年と定められていますが、各メーカーでは機器本体の寿命は4年~5年としています。
4年~5年の間ずっと稼働し続けると考えれば納得ですよね。
設置している環境によって異なるので、一概に4年~5年後に絶対に交換しなければならないとは限りませんが、目安の1つとして認識できます。
もちろん、ネットワーク接続している最中に通信が遅くなったり、通信切断があったりなどの症状が頻繁に起こるようなら寿命と考えられるでしょう。
また、現在ではスマホやタブレットなどの通信デバイスもWi-Fi接続するので、Wi-Fiルーターの同時接続台数の上限をオーバーすることも。そういったケースでも、現状の同時接続台数に合わせたWi-Fiルーターに交換しなければなりません。
➁規格的寿命
Wi-Fiルーターに通信規格があるのはご存知かと思いますが、一定周期で新たな規格が登場しています。
Wi-Fiルーターの規格「IEEE802.11」は国際的な標準規格となり、時系列でご紹介すると以下の通り。
- 1997年~:IEEE802.11(通信速度:2Mbps)
- 1999年~:IEEE802.11b(通信速度:11Mbps)
- 1999年~:IEEE802.11a(通信速度:54Mbps)
- 2003年~:IEEE802.11g(通信速度:54Mbps)
- 2009年~:IEEE802.11n(通信速度:600Mbps)
- 2014年~:IEEE802.11ac(通信速度:6.9Gbps)
このように、規格が新しくなるほど通信速度は速くなります。
現在では、11ac対応の機器が主流になり、対応していない機器では通信速度は当然遅くなりますよね。
また、データ量も以前と比べると増えているので、オフィスでは常に最新規格に対応したWi-Fiルーターを利用しておく必要があります。
機械的に使える状態でも、現在「11ac」に対応していないWi-Fiルーターをお使いのオフィスは交換することをおすすめします。
セキュリティ面でも古いのは危険!
さらに、Wi-Fiルーターはデータ通信に「電波」を使う性質上、傍受される危険性があるためすべて暗号化されます。
セキュリティ機能を構築する要素はIDとして「SSID」があり、暗号化方式は以下の3種類。
こちらも時系列でご紹介します。
- 1997年~:WEP
- 2002年~:WPA
- 2004年~:WPA2
当然、WPA2が最も強固な暗号化方式。解読されたという例は今も出ていないといいます。
現在販売されている大抵のWi-FiルーターはWPA2を採用していますが、もし対応していない機器をお使いなら交換が必要です。
Wi-Fiルーターの交換タイミング
ここまで、Wi-Fiルーターの機械的・規格的寿命を見てきましたが、交換するタイミングをまとめていきましょう。
- 10年近く使い続けている
- Wi-Fi接続する端末が多くなった
- 通信規格が最新の「11ac」&「WPA2」に対応していない
- 通信速度が遅くなった
- 通信が頻繁に切断する
大きくは以上のポイントに該当する場合は、Wi-Fiルーターを交換するタイミングと考えられます。
また、最近では電波をビームのようにピンポイントに届ける「ビームフォーミング」や、複数端末の通信を同時に処理できる「MUーMIMO」などの技術が続々追加されているので、オフィスの環境に適したWi-Fiルーターに交換することで、より業務効率が上がるのではないでしょうか。
2.まとめ
Wi-Fiルーターにも他の電気製品と同じように寿命はあります。
法律上ではWi-Fiルーターの耐用年数は10年と定められていますが、4年~5年が交換の目安と考えられています。
もちろん、通信速度が遅くなったり、頻繁に切断したりなど寿命と感じた時点が交換のタイミングです。
また、ご紹介した通り、Wi-Fiルーターには通信規格およびセキュリティ規格があるので、最新の規格に対応していない機器をお使いの場合は交換して方が良いでしょう。